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INTRODUCTION
日本各地で受け継がれている「村歌舞伎」。
長野県伊那谷伊那路村に残る地芝居の「美しさ」を背景に、戦争を乗り越え絆を深めてゆく主人公たちを描いた作品です。

この「Beauty〜美しきもの」は現代人が失いつつある美意識、そして命の尊さを描いています。
信州から今まさに生まれようとしているこの美しい物語が、日本へ、そして世界へ届くことを願い、「Beauty〜美しきもの」と改題しました。

撮影は大鹿村をはじめ、清内路村、飯島町、飯田市など伊那谷の各地で行われます。主役・小椋半次役の片岡孝太郎さんをはじめ、桂木雪夫役の片岡愛之助さんなど、歌舞伎役者による主要キャストが伊那谷を訪れ大自然に囲まれた美しい舞台が再現されます。

信州の小さな村を舞台に、村歌舞伎を愛したふたりの男の半生を通して、歴史に翻弄されながらも芝居を愛し、幾多の苦難や別れを乗り越え生き抜いた人びとの姿を、美しい風光の中に描いた哀しくも優しいストーリーです。

STORY
長野県伊那谷伊那路村。木地師の息子である少年・小椋半次(片岡孝太郎さん)は、奉納行事として継承されている農村村歌舞伎の舞台で「天竜恋飛沫」を踊る桂木雪夫(片岡愛之助さん)の舞を観て心を奪われます。その後、雪夫に誘われ少女・歌子(麻生久美子さん)と共に歌舞伎を始めた半次は次第に芝居の世界に魅せられてゆくのでした。

雪夫に誘われ歌舞伎を始めた半次は、初舞台の「新口村」で大成功を収め、半次と雪夫は村の看板役者となっていきます。

時は過ぎ、昭和19年。半次と雪夫はそれぞれ女形と立役となって歌子とともに村歌舞伎の舞台を踏むようになりますが、世の中は第二次世界大戦真っ只中。ついに、半次と雪夫のもとにも召集令状が届きます。
出征前夜、雪夫と歌子は仮祝言をあげ、半次らは村の若者達とともに「お名残狂言」を最後に出征するのでした。

終戦を迎え、半次らはシベリアのラーゲリに収容されます。飢えと過酷な労働で病に倒れた同郷の政男は、故郷を夢見ながらも極寒の地で果ててしまいます。一縷の望みに懸けた半次と雪夫は、果てしない凍土へと脱走しますが生還したのは半次ただ一人でした。

一人帰国した半次は、いなくなってしまった雪夫との空白を埋めるかのように、かつての雪夫の役を演じ続け、戦後衰退した農村歌舞伎を守っていきます。

ある日、遠く離れた村で、伊那谷だけに伝わる芝居「六千両」を演じる役者がいることを知った半次は……。

 

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農村歌舞伎
村民による地歌舞伎のことで、地域によっては地歌舞伎(ぢかぶき)、農村歌舞伎、村芝居と言われています。発祥は江戸時代、
神社に奉納するために、村民によって独自に伝承されたものと伝わります。現在でも全国各地で残っており、その村特有の伝統が村民によって受け継がれています。

大鹿歌舞伎
長野県下伊那郡大鹿村に伝わる地歌舞伎です。
大鹿歌舞伎最古の記録は明和4年(1767)tpされています。江戸時代後期から明治にかけて、延べ13棟もの歌舞伎舞台が建築され、現在も4棟の舞台が使用されているそうです。
かっては大半の集落の神社や寺の境内に舞台が存在しており、太平洋戦争前頃まで、お祭り青年などと呼ばれる青年会員が必ず祭礼で歌舞伎を演じなければならなかったそうです。
どの家でも男子が一人前になって役者を勤めるのが通過儀礼の一つになっていましたが、戦争中に男性がいなくなると20歳前後の女性ばかりで歌舞伎を演じ、大鹿で女形を女性が務めるようになったのはこれがきっかけだと伝わります。
平成8年に国選択無形民俗文化財に指定されました。

天竜恋飛沫
クライマックスで老半次が舞う「天竜恋飛沫」は、2003年に芸術選奨文部科
学大臣新人賞を受賞した宗家 間流の 間勘十郎さんの振付によるオリジナル舞踊です。

シベリア抑留
世界二次対戦、満州から捕虜として多くの日本兵が強制収容されました。極寒と飢えと戦いながら強制労働を強いられ、再び祖国の地を踏むことが適わなかった方も多かったと伝わります。

※内容が変更される可能性があります ご了承下さい

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